「世界共通のAI利用実態」は存在しない
日本ではChatGPTやGemini、Perplexityの名前がよく挙がるが、これはあくまで日本という市場での傾向にすぎない。国や地域によって、規制環境、言語対応、既存の検索習慣が異なるため、支持されるAIサービスにも大きな差が生まれる。
地域ごとに見えてくる、傾向の違い
欧米圏
ChatGPTやGeminiに加え、Perplexityのような出典明示型のAI検索サービスへの支持が厚い。情報の裏取りを重視する文化的傾向が、サービス選択にも反映されているとみられる。
中国圏
DeepSeekやKimiなど、自国発のAIサービスが強い存在感を持つ。海外サービスへのアクセス環境の違いもあり、独自のAIエコシステムが形成されている。
日本
ChatGPTの利用率の高さに加え、Google検索に組み込まれたAI OverviewsやAI Modeのように、「意識せず日常的にAIの回答に触れている」ユーザー層の厚さが特徴的だ。
それぞれの地域が、それぞれのオアシスを頼りに歩いている。
海外展開企業が意識すべきこと
越境ECやインバウンド需要を狙う企業にとって、「進出先の国で、実際にどのAIサービスが使われているか」を把握しないまま対策を進めるのはリスクが大きい。日本向けの対策をそのまま横展開しても、期待した成果が出ないケースは珍しくない。
COODが推奨しているのは、進出先ごとに主要なAIサービスを1〜2個特定し、その言語・文化圏における一次情報の発信を優先する、という段階的なアプローチだ。
- AIサービスの利用傾向は、国・地域によって大きく異なる
- 欧米圏は出典明示型のAI検索サービスへの支持が厚い
- 中国圏は自国発AI(DeepSeek・Kimi等)が強い存在感を持つ
- 日本はChatGPTに加え、Google検索組み込み型AIへの接触頻度が高い
- 海外展開企業は、進出先ごとの主要AIを特定した段階的対策が現実的
「日本の常識をそのまま海外に持ち込むと、思わぬところでつまずきます。まずは、進出先の"地図"を正しく持つことです」 COOD コンサルティング部
結論——グローバルなLLMOに、単一の正解はない
世界のAI検索市場は、単一のプラットフォームが支配する構造ではなくなりつつある。海外を視野に入れる企業ほど、自社が届けたい市場でどのAIが実際に使われているかを調べることから始める必要がある。それこそが、グローバルなLLMO戦略の出発点だ。


